(4)大麻
本地区では,4孔42mのボーリングを実施し,沖積低地に伏在する完新世堆積物の構造が低地側により厚いことを確認し,採取した試料から火山灰分析3試料を実施,Spfl,Toyaを確認した.地形上では測点50付近に丘陵から沖積低地にかけての遷緩点が見られるが,地下構造もこれに調和的であり,石英粒を多含する砂層(Tb層)が低地側に若干傾斜している.沖積層の基底礫・砂層(U層)は,測点50付近より低地側でその厚さを急激に増し,支笏の軽石流堆積物(Spfl)は,測点50(12B−O2)で急激に厚さを減じ,低地側には出現しない.Toyaは,測点50付近より低地側で伏在深度を増すとともに,層厚さを減じ,測点70(12B−O4)では,ほぼ標高0mに伏在する.これにより,丘陵地のもみじ台層との比高差20mから平均変位速度0.16m/1000年を得た.