@ 地点測量
ボーリングの実施に当たり、測量により標識点の位置、標高を明らかにした。標高は、最寄りの基準点あるいは独立標高点を基準にして求めた。また、ボーリング実施個所周辺の縮尺1/500の実測平面図を作成した。ボーリングを実施した2地区の実測平面図を図3−2−3、図3−2−14に示す。
A使用機器
掘削に当たっては、ロータリー式ボーリング機を使用した。ボーリング機械の概要図、コアチューブの構造図及び使用機器一覧を図3−2−1、図3−2−2および表3−2−1に示す。
B 掘進・コア採取
ボーリングは、φ86o、オールコアボーリングで掘削し、可能な限り送水掘削を実施した。掘削に当たっては、内管突出型コアパックチューブを用い、地質状況に応じて、泥水、掘進過重及び回転速度等を適切に管理した。
Cコアの取扱い
採取したコアは、上下方向・深度を明記した塩ビ管(VU65の半割り)に半割りのコアとして収納した。半割りにしたコアの一方については、写真撮影及び地質(堆積相など)の観察を行い、もう一方の半割りコアは試料採取用として、乾湿を避けるためポリエチレンフィルム等で覆い、コア箱に収納・保管した。なお、観察を終了した半割りコアについても同様の処理を行った後、試料採取コアの上に重ねてコア箱に収納・保管した。コアの取り扱いは、振動・衝撃等を避け慎重に行うとともに、年代測定の汚染原因となる繊維質のもの(軍手等)が、コアに直接ふれないように注意した。
Dコア観察
半割りコアの一方について、写真撮影、およびコア観察を実施した。ボーリングコアの層相・色調等を詳細に観察し、縮尺1/20のコア観察カードを作成した。
E柱状図の作成
コア観察結果に基づき、縮尺1/100の地質柱状図を作成した。各ボーリング孔の地質柱状図を巻末資料に添付する。
F試料採取と分析
地層の年代を明らかにする目的で、14C年代測定等に用いる試料を採取した。なお、具体的な試料採取位置、分析方法については、担当者と協議の上決定した。
G調査中の観測
ボーリング開始時、終了時及び掘進中に、孔内水位の観測を行った。また、ボーリングの掘進状況等についても記録した。
H検 層
千歳市泉郷地区で実施した4孔と早来町富岡地区で実施した4孔のすべてのボーリング孔について、電気検層(比抵抗・自然電位)を測定間隔25cmで行った。また、早来町富岡地区で実施した4孔のボーリング孔については、さらに、密度検層を測定間隔50cmで行った。電気検層及び密度検層に関する測定方法の詳細については省略し、表3−2−2、表3−2−3に、使用機器一覧を示す。
I地質断面図の作成
上記調査結果をもとにして、千歳市泉郷地区及び早来町富岡地区のそれぞれについて地質断面図(解析断面図)を作成し、トレンチ掘削の詳細位置を検討した。
以上の手順により、泉郷地区(嶮淵川沿い)で4孔、富岡地区で4孔、計8孔のボーリングを掘削した。各ボーリングのコア写真、コアの縮尺1/100の地質柱状図および現場記録写真を図3−2−4、図3−2−5、図3−2−6、図3−2−7、図3−2−8、図3−2−9、図3−2−10、図3−2−11、図3−2−12、図3−2−13、図3−2−14、図3−2−15、図3−2−16、図3−2−17、図3−2−18、図3−2−19、図3−2−20、図3−2−21、図3−2−22、図3−2−23、図3−2−24、図3−2−25、図3−2−26、図3−2−27に示す。
図3−2−1 ボーリング機械の概要図
図3−2−2 コアサンプラーの概要図
表3−2−1 ボーリング調査使用機器一覧表
表3−2−2 電気検層使用機器一覧表
表3−2−3 密度検層使用機器一覧表