(2)試料採取および分析

掘削は孔径80mmで行ったが,コアチューブはコア採取率を最大限高めるために,原則として三重管構造を有するコアパックチューブを用いた.一部コアの流出の可能性のある孔については無水掘削を行った.コアチューブはコアの採取毎に清掃し,掘削の再開は孔内の残留物を除去してから実施した.ボーリング掘進が終了した時点で検層を行い,検層終了後,原則として管理員立ち会いの上,検尺を実施した.

採取したコアは,上下方向,深度を明記し,三重管で採取したコアについては半割にし専用のコア箱に収納し,コアの清掃を行った後,写真撮影を実施し,詳細なコア観察・コアスケッチを行った.また,腐植土,材化石,火山灰などの堆積(降灰)年代を測定可能な試料については,試料採取するまで厳重に保管し,測定可能な状態を保持し,担当者と協議の上,採取位置を決定した.

@14C年代測定

14C年代測定は,ボーリングコアから採取した腐植土あるいは材化石を用いて行った.試料採取位置一覧を表3−3−2に示す.

A火山灰分析

火山灰分析は肉眼的にまた火山灰または火山灰様のものと認められたものを検討対象としたが,試料採取位置一覧を表3−3−3に示す.なお,火山灰と確認された試料については,同定のために屈折率測定を行った.

[電気検層]

測定装置の仕様を表3−3−4に示すが,電気検層は日の出地区のH−2,H−4,緑ケ丘地区のM−1,M−3について実施した.