5−3−2 測線配置

マルチチャンネル音波探査の測線は、基本的にはソノプローブ測線と同一方向とした。すなわち、陸上から想定される断層方向に直交する西北西−東南東の、広島湾を横断する方向である。最も北側(広島市街地側)と広島湾中央部そして宮島付近の南端部を横断するように3測線を設定し、各測線がソノプローブ測線と同一航路を通るよう計画した。しかしながらマルチチャンネルの場合、大型船を用いかつ船の後方に受波器のついた長さ約300mのケーブルを曳航するため、水深の浅い所やかき筏の多いところでは同一測線を通ることができなかった(図5−2)。

探査測線数は5測線で、陸側(北側)から順に1M、2Mと測線名称を付けた。図5−2中の測線上に付けた数字は、記録断面にSP(ショットポイント)ナンバーとして記載されている12.5m毎の発信点の番号を表している。探査の総延長は27.0kmである。