(4)Co16(宮島北端の大野瀬戸から江田島までの広島湾をほぼ横断する測線)
Co16の記録断面図を図5−7−1、図5−7−2、図5−7−3、図5−7−4に示す。Co16−1とCo16の間は、かき筏のため欠測となっている。海底面は廿日市・宮島間の大野瀬戸はほぼ水平であるが、宮島より江田島に向けて次第に深くなる。カットライン395と411では水深が深くなったために、それぞれ20mずつ断面表示深度を切り替えてある。廿日市・宮島間の大野瀬戸では音響的基盤面が溝状に分布し、その上位にほぼ水平なアカホヤ火山灰層の反射面が認められるが変位していない。宮島のところで落ち込んでいるのは、津久根島周辺での落ち込みと同様、潮流によるものと推定される。宮島から江田島にかけては、音響的基盤面がゆるやかに波打ち、カットライン399、414及び425付近にはその直上にやや濃い反射面の盛り上がりが認められるが、いずれも断層に起因するような変位構造ではない。