6−6 将来の地震活動

今回の調査によって求められた上記の断層の特性から,将来函館平野西縁断層帯で生じるであろう地震は次のようなものである.

@発生する場所:渡島大野断層が活動すると考える.

A地震の規模:マグニチュード6.6〜7.2

B発生の時期:断層の最新活動時期から現在までの時間と活動の間隔はほぼ一致することから,次に地震が発生する時期は近づきつつあり,この断層は要注意断層(松田,1995)であると判断される.

ただし,時期については長期的予測であり,その時間精度は千年のオーダーである.なお,「要注意断層」とは,活動間隔から,最新活動時期から現在までの時間を引いた値が,活動間隔の50%(発生間隔のバラツキの範囲)を越えているものをいう.

また,この調査で把握できる地震活動は,マグニチュード6.5以上の活動であり,それ以下の規模の地震については評価できない.