各測点の標高は,水準点・三角点・土木工事用水準点など高さの判明している点ではそれらを用いた.また,9月の測定では光波測量をあわせて行った.それ以外では,2500分の1函館圏都市計画図,5000分の1国土基本図および25000分の1地形図に示されている標高点を用いた.これらの標高の違いは大きくても2〜3m程度であるので,ブーゲ異常の相対的な精度は1mGal以内である.
各測点におけるブーゲ異常は,フリーエア補正,ブーゲ補正(萩原,1975),地形補正(山本,1984)をし,正規重力式の近似式による正規重力を計算して求めた.ブーゲ補正および地形補正に用いるための平均密度を,g−h関係で調べると図2−2に示すように1本の近似直線が引けない.仮に引けそうなところを選んで引いても(図中の2本の直線)得られる密度は非常に大きい.そこで,ここでは一般的な地殻の平均密度である2.67g/cm3を採用し,各測点から半径40kmの範囲内でそれぞれ補正した.