1−3 既存調査

主要文献

本調査地域の主要文献を以下に示す.

鴈澤好博・柳井清治・助川 剛・古森康晴(1992)西南北海道亀田半島の更新世後期−

完新世火山の火山噴火史−駒ヶ岳火山−恵山火山−濁川カルデラ−銭亀沢火山のテフロクロノロジー.松本征夫教授記念論文集,35−46

鴈澤好博・貞方 昇・紀藤典夫編(1995)西南北海道の地震・火山災害.1995年度北海道

教育大学学内教育研究特別経費研究報告.西南北海道の地震火山災害に関するプロジェクト,138p.

鴈澤好博・紀藤典夫(1995)渡島大野断層の変形構造と活動史.西南北海道の地震・火山

災害(鴈澤ほか編).1995年度北海道教育大学学内教育研究特別経費研究報告,西南北海道の地震火山災害に関するプロジェクト,13−22

北海道開発局(1995a)函館・江差自動車道 上磯町大工川〜富川間地質調査業務その2.35p.

北海道開発局(1995b)函館・江差自動車道 上磯町大工川〜富川間地質調査業務その3.43p.

北海道開発局(1996)函館・江差自動車道 上磯町富川高架橋外地質調査業務報告書(その1).33p.

活断層研究会(1980)日本の活断層−分布図と資料.東京大学出版会,363P

活断層研究会(1991)新編日本の活断層−分布図と資料.東京大学出版会,467P

三谷勝利・鈴木 守・松下勝秀・国府谷盛明(1966)5万分の1地質図幅「大沼公園」お

よび同説明書.46p,北海道立地下資源調査所

三谷勝利・小山内 煕・松下勝秀・鈴木 守(1965)5万分の1地質図幅「函館」および

同説明書.32p,北海道立地下資源調査所

宮内崇裕・八木浩司(1984)松前半島東岸の海岸段丘と第四紀地殻変動.地学雑誌,93,

287−300

七飯町(1982)七飯町中島地区温泉開発調査.27p

大野町(1991)大野町温泉開発可能調査(2次調査).39p

大野町(1992)大野町地熱開発利用施設整備(ボーリング探査)委託事業.47p

太田陽子・佐藤 賢・函館西緑断層研究会グループ(1994)函館平野とその周辺の地形−と

くに西緑の活断層に注目して,第四紀研究,7,5−12

貞方 昇・小石秀一(1995)渡島大野断層トレンチ周辺の段丘地形とその変形.西南北海

道の地震・火山災害(鴈澤ほか編).1995年度北海道教育大学学内教育研究特別経費研究報告,西南北海道の地震火山災害に関するプロジェクト,5−12

寒川 旭・衣笠善博・垣見俊弘・八木浩司・奥村晃史(1982)渡島半島の海岸線に沿う逆

向き断層崖について.日本地理学会予稿集,22.100−101

新エネルギー開発機構(1987)全国地熱資源総合調査−全国重力図(ブーゲ異常図)

田近 淳(1995)渡島大野断層の地表近くの形態.西南北海道の地震・火山災害(鴈澤ほ

か編).1995年度北海道教育大学学内教育研究特別経費研究報告,西南北海道の地震火山災害に関するプロジェクト,23−30.

上記論文・報告書の概要

 上記にあげた論文・報告書のいくつかについてその概要を示す.

鴈澤好博ほか(1992)

西南北海道亀田半島における更新世後期〜完新世に噴火した火山のテフロクロノロジーを検討した論文.駒ヶ岳火山,恵山火山,濁川カルデラ,銭亀沢火山の各テフラについて検討している

鴈澤好博ほか編(1995)

西南北海道の地震・火山災害と題して,渡島大野断層のトレンチ調査の報告と1996年に噴火した北海道駒ヶ岳の噴出物調査などを取りまとめた論文集.

鴈澤好博・紀藤典夫(1995)

鴈澤好博ほか編(1995)の中の1編.トレンチ周辺の地質層序の検討を加えて,トレンチ内の層序・構造の解析からイベントの解明を行なっている.

活断層研究会(1980)

日本の活断層を統一した企画で地形判読を行い,分類した最初のバージョン.

活断層研究会(1991)

活断層研究会(1980)に加筆・修正を行なった最新のバージョン.

三谷勝利ほか(1966)

5万分の1地質図幅「大沼公園」および同説明書.調査地域の層序の基礎データである.

三谷勝利ほか(1965)

5万分の1地質図幅「函館」および同説明書.調査地域の層序の基礎データである.

宮内崇裕・八木浩司(1984)

松前半島東岸の海岸段丘の検討をテフラを基におこない,第四紀地殻変動を議論した.その後,テフラはToyaに対比された.

大野町(1991)大野町温泉開発可能調査(2次調査).

電気探査による大野周辺の地下構造を取りまとめた報告書.

大野町(1992)

北海道振興補助金によって実施されたボーリング探査の報告.初めて,この周辺の地下構造が明らかにされた.

太田陽子ほか(1994)

活断層研究会の成果をさらに推し進め,函館平野西縁活断層の地形学的解析を詳細に行なっている.

貞方 昇・小石秀一(1995)

鴈澤好博ほか編(1995)の中の1編.トレンチ周辺の地形の詳細な測量から変位量を詳細に検討している.太田ほか(1994)の面区分について再検討した.

寒川 旭ほか(1982)

渡島半島の海岸線に沿う逆向き断層崖について記載した論文.

田近 淳(1995)

鴈澤好博ほか編(1995)の中の1編.トレンチ内の地質の変形構造を詳細に報告.田近(1995)の地すべり岩体の変形相解析から,トレンチの地下により低角なSole Thrustを推定し,低角逆断層のモデルを提示した.

既存ボーリング資料

 比較的浅い深度(深度30m程度)のボーリング調査が上磯地域の活断層周辺で行われている(北海道開発局,1995a;1995b;1996).また,深度1,000mクラスの温泉ボーリングが大野町と七飯町で実施されている(七飯町,1982;大野町,1992).既存ボーリング位置図(図2),地盤ボーリング柱状図(図3)および温泉ボーリング柱状図(図4)をしめす.