保美トレンチでは、有機質砂質シルト(V層)から3試料を採取し、それら14C年代測定値は、5170±80〜8050±70yBP(BC3975〜7015)程度であった。
この結果より、保美トレンチの大部分で認められる有機質砂質シルト(V層)は8000年前程度の年代であると推定される。
表4−2−7 岩相区分と14C年代
・テフラ
平井断層で分析を行ったテフラは、以下の2種類に分類される。上位より順に示す。なお、いずれのテフラ層も農道切土部分及び河道切替部分の露頭で確認された。
As−BP(浅間BP)
AT(姶良−Tn)
【まとめ】
平井断層で行った年代測定のうち、14C年代分析結果からは、河道切替部分で見つかった変位を受けているシルト層が、38620±810yBPを示した(図4−2−12)。保美トレンチ壁面のV層(有機質砂質シルト、変位は受けていない)に分類した部分からの14C年代は、8050±70 yBPとなった。また、河道切替部分の露頭で確認されたBP、ATテフラについても変位を受けている可能性が高い。