本郷地区
高密度電気探査では断層推定線を挟んで、北側の比抵抗が低く、南側の比抵抗が高いという違いが認められ、断層の存在が想定されたが、続くボーリング調査では、基盤の新第三紀層の深度に差違は認められず、結果としては、断層の存在する証拠は、認められなかった。
矢場地区
高密度電気探査では断層推定線を挟んで、比抵抗の違いが認められた。また、浅層反射法では、庚申山丘陵南縁部の断層推定線上に反射面の不連続が認められた。続いて、ボーリング調査では、時間指標として有効なテフラ層が3枚(AT、As−BP、As−YP)認められた。このうち、AT及びBPテフラ層が、断層推定線を挟み、北側部分で約1m程度上昇しており、断層によって変形している可能性が推定された。
表4−1−1 神川断層における平成8年度地区別探査結果とトレンチ候補地としての適性
以上のような結果を踏まえ、矢場地区において高密度ボーリング及びトレンチ調査を行うこととした。