地表踏査によって得られたデータ以外に、直接対比を行って、よりトレンチに適した場所を選定するために、ボーリング調査を行った。以下にボーリング調査の方法を簡潔に示す。
方法
ロータリーボーリングは、ロッドの先に取り付けたドリリングビットの速い回転と給圧により土や岩を切り削り、粉砕しながら穴を掘り進み、掘りくずは掘削液または、清水の循環によって孔外に出させるボーリング方法である。
回転給進機構には大きく分けてスピンドル型とロータリーテーブル型の2種類がある。このうち土質調査に用いられるのはスピンドル型が一般的である。スピンドル型はさらにフィード(給圧推進機構)にいくつかの種類があり、フィードの方式の違いはそのままスピンドル型機械の分類名称に使われている。上記に示した各方式のうち一般的にはハンドフィード式と油圧フィード式の機械が主に用いられている。以下にハンドフィード式および油圧式の機械の模式図を示す。
図2−5−1ロータリー式ボーリングの模式図
上記のような方式に基づいてロータリー式ボーリングを用いてオールコアボーリングにて掘削を行った。今回は、油圧フィード式の機械を使用し、コア採取率の向上に努めた。