愛知県建築部(1997)では愛知県瀬戸市東白坂町で,トレンチ調査を実施し,最新活動を含む4回のイベントを認定し,活動間隔は5000年±400年で,最新活動時期は3230年前以降で1840年前以前であることを明らかにした。一方,岐阜県側では,第四紀後期に活動した可能性が高いが,詳細な活動履歴は未だ不明である。地表踏査を実施することで,詳細な活動履歴が明らかになるとは考えにくい。しかし,地表踏査(精査)を実施し明瞭な変位地形を詳細に記載することは,同断層の活動性の評価に際し,重要な資料となる。同断層では明瞭な変位地形が認められる土岐市柿野温泉北方〜新陽カントリークラブゴルフ場が地表踏査(精査)の候補地点として挙げられる。