恵那山断層の北西では、瑞浪層群の走向傾斜はややばらつきがあるものの、20°以下の傾斜で北西に傾斜することが多い。瑞浪層群がほぼ連続して露出する久須田川流域では断層の約100m北西から地層が次第に急傾斜となり、断層近傍では幅約4mにわたり70〜80°北傾斜となる。
地表踏査(精査)範囲の大部分では基盤地質の差異から想定される恵那山断層と変位地形の位置はほぼ一致する。ところが、地表踏査(精査)範囲の北東部では瑞浪層群の砂岩層とシルト層を境する恵那山断層の約150m前縁(北西)の高位段丘に変位地形が認められる。