当地点の地質層序を表3−3−2に、地質平面図を図3−3−2に示す。
領家花崗岩類(Gr)
領家花崗岩類は調査地の南西部に分布する。恵那山断層の南東側に分布し、恵那山断層の北西部では露出しない。岩相は粗粒な黒雲母花崗岩からなり、一般にマサ化している。
瑞浪層群砂岩層(Mzs)
瑞浪層群砂岩層は恵那山断層の南東側に花崗岩を覆って分布する。非常に淘汰の悪い粗粒砂岩を主体とし、シルト岩や角礫岩を伴い、凝灰岩を挟むことがある。
写真3−3−3 瑞浪層群砂岩層(角礫相)の岩相
写真3−3−2 瑞浪層群砂岩層の岩相
瑞浪層群シルト岩層(Mzm)
瑞浪層群シルト岩層は恵那山断層の北西側に広く分布する。層理や葉理が発達し、砂岩薄層や凝灰岩薄層を挟む。
写真3−3−4 瑞浪層群シルト岩層の岩相
高位段丘堆積層1’−1(trh1’−1)
高位段丘堆積層1’−1は高位段丘1’−1面の構成層で、調査地北東部に分布する。層相は黄褐色を呈する砂礫を主体とし、上部には砂やシルトを伴う。
写真3−3−5 高位段丘堆積層1’−1の層相
高位段丘堆積層1’−2(trh1’−2)
高位段丘堆積層1’−2は高位段丘1’−2面の構成層で、調査地北東部に分布する。層相は黄褐色を呈する砂礫からなる。
土石流堆積層U(fdU)
土石流堆積層UはF2面の構成層で、調査地北東部にわずかに分布する。主に角礫を含む砂礫からなる。
写真3−3−6 土石流堆積層Uの層相
土石流堆積層V−1(fdV−1)
土石流堆積層V−1はF3−1面の構成層で、主に富田川左岸に分布する。層相は黄褐色を呈する砂礫を主体とし、上部には砂やシルトを伴う。
写真3−3−7 土石流堆積層V−1の層相
写真3−3−8 土石流堆積層V−1の露出状況
土石流堆積層V−2(fdV−2)
土石流堆積層V−2はF3−2面の構成層で、富田川左岸にわずかに分布する。露頭はみられない。
土石流堆積層V−3(fdV−3)
土石流堆積層V−3はF3−3面の構成層で、調査地中央部の恵那山断層近傍にわずかに分布する。露頭はみられない。
土石流堆積層W−1(fdW−1)
土石流堆積層W−1はF4−1面の構成層で、調査地中央部の恵那山断層近傍にわずかに分布する。花崗岩の巨礫を多く含む砂礫からなる。
土石流堆積層W−1の層相
土石流堆積層W−2(fdW−2)
土石流堆積層W−2はF4−2面の構成層で、主に富田川流域とその周辺に分布する。露頭はみられない。
土石流堆積層W−3(fdW−3)
土石流堆積層W−3はF4−3面の構成層で、各沢筋に断続的に分布する。露頭はみられない。
写真3−3−10 土石流堆積層W−3の層相
土石流堆積層W−4(fdW−4)
土石流堆積層W−4はF4−4面の構成層で、各沢筋に断続的に分布する。露頭はみられない。
土石流堆積層X(fdX)
土石流堆積層XはF5面の構成層で、各沢筋に断続的に分布する。露頭はみられない。
土石流堆積層Y(fdY)
土石流堆積層YはF6面の構成層で、各沢筋に断続的に分布する。露頭はみられない。
崖錐堆積層
崖錐堆積層は調査地北東部の高位段丘の段丘崖下方斜面に分布する。角礫を主体とする砂礫からなる。