(4)野久保断層
野久保断層は恵那盆地北東縁の木曽川右岸に位置し,北東−南西方向で長さ約3kmのリニアメントに一致し,概ね高位段丘面(H1面)と山地の境界に位置する。基盤は濃飛流紋岩からなり,南西端の一部には花崗岩が分布する。これらの基盤岩を覆って高位段丘堆積層(H1面相当)が分布する。
中津川市梅平と野久保の2地点において,沢の右横ずれ屈曲様地形が認められ,その横ずれ量は約200mと見積もられる。さらにその北東延長部に分布する高位段丘面には鉛直方向の変位地形は認められない。