同NE面でも、トレンチ底からほぼ南東へ高角度に傾斜したF4断層と地表面直下まで延びる中角度のF5断層が上方に開いた断層帯を形成しているのが確認できた。
No.4トレンチにおいても、No.1トレンチ同様断層を挟んで北西側にはD層が、南東側にはE層と基盤岩の破砕帯および基盤岩が分布する。D層、E層とも角礫が多く混入する礫主体層(D−a層、D−c層)と礫が点在するものの粘土質の基質が卓越する粘性土層(D−b層、E−b層、E−e層)から構成されている。 D層、E層ともに明瞭な層理面は認められないが、内部の堆積構造として礫が堆積面上に並んでいることから、土石流堆積物の重なりで形成されたと考えられる。 D層、E層とも堆積構造からみてほぼ水平であると考えられる。なお、E層最上部にはローム質のE−a層が認められる。
No.4トレンチではF4断層とF5断層の間に、断層帯であるF層が分布する。断層帯の中であるF層の内部構造はかなり複雑と考えられる。NE面においては、F層内部にF6断層を想定した。