(10)No.3トレンチ

No.3トレンチにおいては、断層の北西側に分布する相対的に新しい堆積物であるD層が確認できた。しかし、D層あるいはE層を形成した上流側からのチャネル跡は認められなかった。

No.3トレンチのNW面では、D層の上位に載るB層が確認できた(写真4−4−1写真4−4−2)。B層中には直径50cm以上の大角礫が密集しており、その基底は山側である北西に傾斜している、また、No.3トレンチの北西側地表面には、人頭大の礫径50cm以上の大礫が点在しており、地形的にもなだらかな凸状の高まりが形成されている(写真3−3)。以上のことから、B層はNo.3トレンチのNW面付近を先端として停止した新しい土石流堆積物と考えられる(§3の(1)のF参照)。