当初の調査仕様では、トレンチ調査位置の選定のために断層位置を絞り込む必要性から、調査項目としてボーリング調査が挙げられていた。しかし現地踏査の結果、断層の位置を数mの範囲にまで限定することができたため、活断層調査委員と協議の結果、ボーリング調査は必要ないと判断し取り止めとした。また、トレンチ調査後に断層をトレースするためのボーリング調査も考えられたが、調査時期及び調査場所(冬季であり、標高が1,000m以上の山間部であるため積雪が著しい)の条件からトレンチ調査後では現地への立ち入りが不能となるため、活断層調査委員会での協議の結果、ボーリング調査の実施は見送りとなった。
・変更項目
調査地周辺の断層活動に起因する微地形を記録するため、地形測量A=110,000u、縮尺S=1/500が挙げられていたが、前述の調査時期および調査場所の条件から、測量作業の内容を地形測量から空中写真図化へと変更することになった。
・追加項目
仕様変更による空中写真図化の作業範囲(A=110,000u)では、本年度実施した地表踏査による露頭情報の記載範囲が網羅されないため、図化作業範囲をA=170,000u追加し、総計A=280,000uとした。