詳細調査の対象となった11断層の中で,数河断層,戸市川断層,牧ヶ洞断層,巣野俣断層,江名子断層,宮川断層,大原断層,宮峠断層の8断層が活断層に推定された。
このうち,段丘や扇状地に変位が認められ,明らかに活断層として評価した断層及び区間は,下記の2断層である。
@牧ヶ洞断層の県営種畜場付近
A牧ヶ洞断層の大倉滝北の小盆地
B江名子断層の滝町付近
推定活断層の区間を含めた活断層の長さは活断層研究会(1991)で示されるものよりも全体に短く評価され,その総延長は約50kmとなった。その主な理由は,活断層研究会(1991)の断層崖としていた区間や変位地形の認められた区間に,明瞭な変位地形が認められなかったりして,活断層の疑いのあるリニアメントに評価を下げたためである。その区間は,数河断層の東部・戸市川断層の中央部・原山断層・巣野俣断層の北東部・宮川断層の北東部・大原断層の中央〜南西部・無数河断層の中央部である。
図6−1 活断層と判定された断層の分布図 (縮尺1:200,000)
以下に各断層の活動性について概要を示す。