リニアメント2は宮川の南側に並行して認められ,比較的浅い2本の谷に右ずれ屈曲が認められるため,活断層であることが推定される。ただしこのリニアメントの中央と西側の深い谷には,右ずれ屈曲は認められない。
リニアメント3は河谷・尾根の右ずれ屈曲,山地斜面の高度不連続及び鞍部が東側では概ね連続して認められ,また大原断層へ連続してからも鞍部が密に認められるため,活断層であることが推定される。以上の結果を整理し,宮川断層に認められるリニアメントの評価を表5−8に示す。
表5−8 宮川断層におけるリニアメントの評価
宮川断層の活断層として評価される区間の長さは,リニアメント2とリニアメント3の推定区間の両端をとると全長で約10.2qとなる。なお後述する大原断層の推定区間を含めると約12.6qとなる。