5−10−4 宮峠断層の活動性の評価
宮峠断層には3本のリニアメントが認められるが,その大部分は山地斜面を通過している。これらの内リニアメント2については,複数の河谷と尾根を右ずれ屈曲させており,東端部の変位地形が不明瞭となる区間を除き,活断層であることが推定される。なお久々野町大西から北に伸びる谷を断層が横断する地点では,谷底堆積物に対しては変位を与えていないように判読される。リニアメント1とリニアメント3については,明瞭さに欠けるとともに,変位の向きも必ずしも明瞭ではないため,活断層の疑いのあるリニアメントとして評価する。
表5−10 宮峠断層におけるリニアメントの評価
宮峠断層の活断層として評価される区間の長さは,リニアメント2の推定区間の長さをとると4.8qとなる。