5−1−5 今後の課題

空中写真判読と現地調査の結果,下数河地区を除き,活動的と判断される変位地形は認められなかった。また下数河地区において,リニアメント4に沿って扇状地面上に低断層崖の可能性がある低崖が認められるものの,その確実度は低く断層活動以外の他の成因によることも考えられる。

今後,下数河地区に分布するリニアメント4に対して以下の手順で詳細調査を行うことが望ましい。

1)現地踏査により詳細な地形面の区分を行い,低崖が断層変位によるものか否かの判断を行う。断層変位と判断される場合,異なる地形面で変位の累積性や,変位が認められない地形面についても確認を行う。また以下の調査を行う。

2)低崖を挟む地形面を詳細に測量を行い,断層のトレースを明確にする。

また断層変位量について地形面毎に計測する。

3)上記の地形面の形成年代についてピットあるいはトレンチにより調査する。

4)戸市川断層との関連性についても,併せて検討する。