(3)断層帯(地層の変形帯)

断層F−1(2)とF−2(2)に挟まれたA(2)層下部では、礫の再配列が認められる。これは断層によって生じた地層の変形帯と見なされる。この部分は地層の締まりが悪く、崩壊しやすい領域となっている。

写真4−4トレンチ−2北側壁面に確認された断層面。

 A(2)層(砂礫層)及びB(2)層(礫混り粘土層)が明瞭に切断されている。

 断層の先端は旧水路を埋める祖は土砂によって覆われる。

写真4−5 トレンチ−2南側壁面に確認された断層面。

 C(2)層(褐色粘土層)は断層付近で撓んでいる。また、断層はD(2)層(砂礫)及びE(2)層(有機質土)を切断して伸びているが、4(2)層(盛土)までは連続していない。

写真4−6 トレンチ−2南側壁面(水平座標5〜6m)の状況。

 D(2)層(砂礫)及びE(2)層(有機質土)には、礫の引きずられた構造やくい違いが認められる。

写真4−7トレンチ−2下段側のF層から出土した土器片。

 土器の年代は12〜14世紀のものとされた。(池田町教育委員会、横幕大祐氏鑑定)