トレンチ−2は、2ヶ所に分けて掘削した。西側を上段側、東側を下段側とした。なお、トレンチを上段と下段に分けた経緯は次のとおりである。
トレンチ−2の周辺は、池田町教育委員会により※「墳之越遺跡」として埋蔵文化財包蔵地に周知されている。このこより、断層を挟む東側で規模の小さいトレンチを先 行実施し、遺跡の有無を調査した。その結果、地表から0.5mの深度で、12〜14世紀の土器片(池田町教育委員会、横幕大祐氏鑑定)が出土したため、断層側へ連続するトレンチ掘削ができなかった。よって、トレンチ−2の上段側は、推定断層より西側で下段側と離して実施した。
トレンチ−2の上段側は、長さ14.6m、幅2.0〜4.5m、深さ1.5〜3.0mで、下段側は長さ7.0m、幅2.0m、深さ1.4mの規模で実施した。図4−11にトレンチの形状を示す。
※墳之越遺跡(池田町教育委員会による)
遺跡の種類は散布地で、時代は縄文〜中世とされている。主な出土品を以下に示す。
縄文時代・・・・・・・縄文土器、磨製品、斧、スクレイパー
弥生時代・・・・・・・弥生土器
古墳時代・・・・・・・土師器片
中世・・・・・・・・・山茶碗、古瀬戸片、常滑片
図4−9 トレンチ−2地点詳細位置図(縮尺1:2,500)
図4−10 トレンチ−2地点平面図(縮尺1:200)
図4−11 トレンチ−2の形状(縮尺1:200)