さらに,本年度,双葉断層の北部区間で実施したピット調査結果によると,鹿島町栃窪における双葉断層の最新活動時期は,約3500y.B.P.以降であることが確認され,そのうち,約2500y.B.P.以降で,約1000y.B.P.以前である可能性が高いことが明らかとなった。また,最新活動による鉛直変位量は数10cm〜1m程度であると推定された。同地点における最新活動以前の活動時期については,約3500y.B.P.から約8300y.B.P.にかけて間における活動と,約8300y.B.P.以前における活動の二つの断層活動の可能性が推定された。しかし,これらの二つ断層活動については,いずれも,その活動を示す直接的なデータは得られておらず,確実なものとは言えない。