地表踏査結果によると,本地区付近においては,双葉断層は西側の白亜系基盤岩類と東側の中新統富岡層とを境している(図4−49,図4−50)。高瀬川右岸において,西側の花崗岩類と東側の富岡層とを境する断層が確認されるが(図4−51−1, 図4−51−2),断層を覆うM1'面を形成する段丘礫層基底面に高度の不連続は認められない(図4−51−1)。また,本露頭の南方延長部にも断層露頭が確認され(図4−52),両露頭間に広く分布するM1'面に変位・変形は認められない(図4−53)。
これらのことから,本地区においては,少なくともM1'面形成期以降における双葉断層の活動はないものと判断される。