(1)塔寺地点

塔寺地点(図8−8図8−9

平成12年度の重点課題のうち,@北部断層の平均的な活動間隔と単位変位量の精度向上に関しては,会津坂下町の塔寺地点で調査を実施する。

本地点では,粟田ほか(1993)が約3400y.B.P.以降,3回の断層活動を推定した塔寺T面,U面及びV面の各面について,それぞれ,その形成年代と段丘面の構成層の変位状況を明らかにすることにより,活動間隔と単位変位量の精度が向上するものと考えられる。このことから,上記3面について,ピット調査を実施する。

また,地質調査所が調査を実施した塔寺トレンチでは,約7000y.B.P.及び約 9000y.B.P.の地層が分布し,いずれも変形していることが確認されているものの(図3−9),正確な変位量が求められていないことから,同トレンチの西隆起側及び東低下側でピット調査を実施して,これらの地層の構造及び変位量を明らかにする。

なお,本地点,特に旧国道付近は,人家が密集しており,場合によっては,ピットをボーリングに変更して実施する。