8−1−2 会津盆地西縁北部断層

地表地質調査結果及び反射探査結果によると,本断層は,大川以北では地表部付近まで断層が達しているものと推定されるが,会津坂下町見明付近以南の地表部では撓曲変形となっている可能性が高い。

大川以北の北部断層うち,喜多方市慶徳町付近では最低位面まで変位が及んでいることはほぼ確実と思われる。しかし,喜多方市見頃付近以北では低位面上に低崖は認められるものの,連続性に乏しく,断層変位が確実とは言えない。

大川以南でも,低位面上に連続性の良い低崖が認められ,会津坂下町塔寺では,約9500y.B.P.の地層に約6mの鉛直変位が推定された。また,会津坂下町見明の反射探査結果によると,約30万年以降における鉛直方向の平均変位速度は,約0.85m/ 10 年と見積もられた。