会津盆地西側の山地には中新統〜中部更新統が分布する。これらの地層は,概ね水平〜東緩傾斜の緩やな構造を示すが,盆地側に向かって東方への傾斜角を増し,盆地西縁で最大傾斜を示しており,撓曲構造を形成している。この撓曲構造の東縁に会津盆地西縁断層帯が推定される。
撓曲部における地層は,大川以北の北部では七折坂層が70°〜90°東傾斜,一部逆転を,八木沢以南の南部でも七折坂層が70°〜90°東傾斜を示す。しかし,塔寺層分布域の大川〜会津高田町八木沢間では,塔寺層が最大30°程度の東傾斜を示す。