5−2 最新活動時期

北部断層では、大川地点の調査結果から、西暦1611年の会津地震時には地表に明瞭な変位がなかった可能性が高いことが明らかとなった。しかしながら、古文書記録、特に被災規模とその分布状況から、同地震が本断層帯の最新活動によるものである可能性もある。

一方、地表に明らかな変位をもたらした活動のうち、最も新しい活動としては、北部断層の新宮地点の調査結果から約1700y.B.P(補正暦年代は約AD200〜400年、以下同様)以降であることが確実であり、約1600y.B.P(約AD400〜500年)以前の可能性がある。

以下、会津地震時の活動を最新伏在活動、約1700y.B.P (約AD200〜400年)以降〜約1600y.B.P(約AD400〜500年)以前の活動を最新顕在活動と呼ぶ。

北部断層のその他の地点及び南部断層については、最新活動時期を限定できなかった。