4-5-2 調査結果

本年度実施したボーリング調査結果と平成12年度の調査結果を合わせて、図4-14に示す。

本地点の堆積物を層相、堆積構造、14C年代及びテフラ分析に基き、上位よりⅠ層~Ⅵ層に区分した。Ⅵ層は礫と腐植質シルトの互層で、Nm-KN(沼沢-金山テフラ、50~55ka層位:鈴木・早田、1994)を狭在する。Ⅴ層は、主に腐植質シルトからなり、14C年代は約18000y.B.P~約13400y.B.Pである。Ⅳ層は、腐植質シルト~砂層を含む礫層を主とし、14C年代は約12000y.B.P~約9800y.B.Pである。Ⅲ層は、東側では、腐植層を狭在する礫層からなり、西側では褐色のややローム質な砂質シルトからなる。本層の14C年代は約9200y.B.P~約7000y.B.Pである。Ⅱ層及びⅠ層は主に礫層からなり、Ⅱ層の14C年代は約7000y.B.Pで、Ⅰ層の14C年代は約7000y.B.P~約4000y.B.Pである。Ⅱ層以下の地層に撓曲変形が認められ、下位層ほど撓曲変位量が大きい。

Ⅴ層では、東方低下側で層厚が厚くなることと、東方低下側でも層理面がやや傾斜しているのに対し、Ⅳ層はこれを不整合で覆う。このことからⅤ層堆積後、Ⅳ層堆積前の活動が推定される。

Ⅳ層は、西方隆起側と東方低下側とで、層厚に有為な差はなく、Ⅳ層上面での鉛直変位量は約8mである。

Ⅲ層の層厚は、西方隆起側で1m以下、東方低下側で約3mを示し、撓曲崖の両側で層厚に有為な差が認められる。東方低下側では、主に礫層からなるのに対して、西方隆起側では、ローム質な砂質シルトからなる。これらのことから、Ⅳ層堆積後、Ⅲ層堆積前の活動が推定される。また、Ⅲ層は、西方隆起側ではローム質な砂質シルトからなることから、この活動により離水したものと考えられる。

Ⅱ層については、平成12年度の調査結果で述べた通り、Ⅲ層の撓曲部にアバットする形態を示すことから、Ⅲ層堆積以降、Ⅱ層堆積前の約7000y.B.Pに撓曲変形があったことが推定される。