4−4−1 調査地点の概要と目的

本地点は、塔寺地点の約1km北側に位置し、低位の段丘面〜小扇状地面上に低崖が明瞭に認められる(図4−7)。平成11年度調査では、本地点の約90m北側で反射探査が実施されており、その結果によると、リニアメント付近において、地表部では撓曲変形となっていることが確認されている(図4−8)。

塔寺地点では、地質調査所がトレンチ調査を実施し、約7000y.B.P以降〜約4300y.B.P以前の活動を推定しているものの、平成12年度調査では、このイベントの有無を明らかにすることができなかった。このため、本地点では、約7000y.B.P以降〜約4300y.B.P以前の活動の有無を確認することを目的にトレンチ調査を、また、変位量を求めることを目的として、トレンチの両側でピットを掘削し調査を実施した。トレンチ及びピットの調査位置を図4−9に示す。