断層の東側約140mの位置から約230mに至る区間で実施したOK−11孔〜OK−13孔において、深度約3.5m〜約4.0m及び深度約4.3m〜約4.8mに、2層の縞状粘土層が確認された。以下、上位のものを縞状粘土層T、下位のものを縞状粘土層Uとする。このうち縞状粘土層Tが、14C年代が約400y.B.P〜約500y.B.Pの縞状粘土層にあたり、断層を横断して約600m区間で、ほぼ水平に分布していることが明らかとなった。また、OK−7孔付近から東側では、縞状粘土層Tの下位にも、砂層を挟んで縞状粘土層Uが分布しており、この縞状粘土層Uの14C年代は、約800y.B.Pを示す。
調査位置付近の大川の河床勾配は、1/533程度であり、約600m区間に1.1m程度西方下流側へ下がっていることを考慮すると、縞状粘土層Tの基底の比高は、OK−13孔に比べ、OK−5孔では約2m高い。一方、縞状粘土層UはOK−6孔の東側にのみ分布しており、縞状粘土層Tも東方に層厚を増していることから、縞状粘土層の基底面のゆるやかな傾斜は会津地震前の地形を反映している可能性がある。