7−1−4 平均変位速度
上記の活動間隔及び鉛直方向の単位変位量から求まる鉛直方向の平均変位速度は,0.05m/103年〜0.087m/103年である。また,栃窪原田地点におけるL1 面堆積物の鉛直変位量は約6mであり,同面の年代は約8万年前と推定され,これらの値から鉛直方向の平均変位速度は0.075m/103年と算出され, この値は活動間隔及び鉛直方向の単位変位量から求めた値とほぼ一致する。したがって,本地点では双葉断層は鉛直方向については,ほぼ等速度で変位しているものと考えられる。今後は,水平成分を含めた平均変位速度を明らかにすることが重要である。