4−2−1 調査地点の概要と調査の目的

本地点では,断層はA2 面下に推定されるが,断層活動を示唆する地形は認められない(図4−1)。A2 面は,真野川流域に分布する最低位の段丘面であり, 段丘面の現河床からの比高からみて,その形成年代は,完新世であり, 本地点における双葉断層の最新活動時期の約2000y.B.P.よりも古いと考えられることから,この場合,A2 面の堆積物は最新活動のみの変位を受けている可能性がある。

このことから,双葉断層の最新活動における単位変位量を明らかにすることを目的に,本地点においてボーリング調査及びトレンチ調査を行った。調査位置を図4−11に示す。