(6)X層

主にV層と同じ相馬中村層群起源の細角礫層と腐植質土壌との互層からなる。細角礫層は北方に向かって厚さを減じ,北側法面では土壌層のみが分布する。土壌は細角礫層を母材としており,礫混じりである。

北側法面では,土壌層中に顕著で連続の良い黒色土壌が2層認められ,平成8年度調査結果を合わせると,下位の黒色土壌「α」は,3040±60y.B.P.〜2210±60y.B.P.の14C年代値を,上位の黒色土壌「β」は1200±70y.B.P.〜 930±70y.B.P.の14C年代値を示し,両黒色土壌間の褐色土壌「a」は約1930±60y.B.P.の14C年代値を示す。また,黒色土壌「α」は,東側及び南側法面では下位より「α1」及び「α2」の2層に分岐し,「α1」は3510±60y.B.P.,「α2」は3150±80y.B.P.の14C年代値を示す。