本層中には,トレンチの東側及び南側に相馬中村層群起源の地すべり土塊(Uk1層)が挟在しており,良好な鍵層となっており, この地すべり土塊は,南側法面では下位層を削り込んで堆積している。また,南側法面では,Uk1層(地すべり土塊)を削り込んで中礫からなる未固結の亜角礫層(Uk2層)が分布し,比較的良く連続する。U層のうち, 地すべり土塊(Uk1層)よりも下位をUl層, 上位をUu層と呼ぶ。
14C年代測定結果によると,Uk1層(地すべり土塊)の最上部から採取した試料は 11770±130y.B.P. の値を,Uk1層直上のUu層から採取した試料は9880±50y.B.P.の値を示す。また,Uk2層上位のUu層から採取した試料は9520±50y.B.P.〜 10540±50y.B.P.の値を,U層最上部から採取した試料は7240±50y.B.P.の値を示す。