2−4−1 ボーリング調査

断層を覆う堆積物の分布状況,層厚,年代等を明らかにして,トレンチ調査により得られる成果の内容を検討することを目的に,北部区間では,鹿島町橲原東畑地点及び同町橲原台地点で,南部区間では,浪江町室原北,同町室原南,大熊町山神北,同町山神南及び同町大川原の6地点でボーリング調査を実施した(図2−1図2−3表2−1)。

さらに,平成9年度にトレンチ調査を行った鹿島町栃窪南地点において,最新活動及びその一回前の活動の2回分の累積横ずれ変位量を明らかにすることを目的に,調査委員会の指示により,トレンチ調査の1ヶ所を変更して,ボーリング調査を実施した(図2−3表2−1)。

本年度実施したボーリングは計43孔であり,総延長は414.9mである。ボーリング掘削は,掘削外径86mm,コア径60mm以上で行い,コア採取率が100%になるように努めた。採取したコアは,写真撮影,観察及びコアの記載を行った上で,試料採取及び諸分析を行った。