(2)ピット2−2

ピット掘削によって観察された地層を図3−4−3に示した。ピット内で見られる地層は上位より表土(A層),B層,C層およびD層の4層に区分される。B層は淡褐色の砂層で上部には中腐植質粘土層を挟在する。C層は礫主体の地層であり礫径は10〜15cmで円〜亜円礫よりなる。基質は中〜粗粒砂である。C層は淡褐色の中粒砂層で淡褐色シルト質粘土層の薄層を挟在する。礫層と砂層の境界はわずかに西に向かって傾斜するが、全体の地層はほとんど水平である。D層に区分したシルト層中から腐植質部を採取し、3,230±50y.B.P.の年代値を得た。

ピット2−2の5m西側(HO.4)と東側5m地点(HO.2)および沖積低地(HO.3)でハンドオーガーによる地層確認と試料採取を行った。この結果HO.4地点では約1.5mの盛土とこの下位の腐植質シルトを確認した。この腐植質シルトからは990±60y.B.P.の年代値が得られた。HO.2地点では砂礫層が、HO.3地点ではシルト層が確認された。