(3)ピット5
ピット掘削によって観察された地層を図3−3−10に示した。ピット内で見られる地層は上位より耕作土,埋土,A層およびB層よりなる。A層は礫混じりシルト層よりなる。B層は細粒砂〜シルト層よりなり、腐植質シルトを挟在する。この腐植質シルトを採取し、年代測定用試料とした。腐植質シルトの直上には白色細粒の火山灰層が確認された。この、火山灰は鏡下鑑定で泡壁型の火山ガラスが大量に含まれることが確認され、その屈折率が1.499〜1.500を示すことから約25,000年前に姶良カルデラから噴出した姶良−丹沢火山灰(AT:町田・新井,1976)に対比され、この上位の砂礫層は低位段丘U面の堆積物に対比される。