(4)No.4孔
No.4孔では深度0.00〜0.50mまでは暗灰褐色の耕作土層となっており、この下位には深度0.50〜1.15mには礫混じり細〜粗粒砂混じり粘土層、深度1.15〜6.30mには礫混じり細〜粗粒砂層がみられ部分的にシルト混じりとなっている。深度6.30〜6.80mには中粒砂と粗粒砂の互層、深度6.80〜12.84mは細礫混じり細粒〜粗粒砂層で部分的にシルト混じりとなっている。深度12.84〜13.38mには灰色〜灰褐色シルト層、深度13.38〜20.00mには礫混じりシルト質細粒〜粗粒砂層が見られる。深度20.00mまでの地層は全体に礫優勢で礫径も大きい。深度19.20付近にはやや風化した凝灰岩礫がみられ、この礫径は少なくとも13cmを超える。深度13.84では砂礫層が下部のシルト層を削り込むことが確認され、深度20.00付近も層相の大きな変化から、削り込みもしくは不整合が考えられる。深度20.00〜22.55m凝灰質シルト〜極細粒砂層がみられ一部には中粒砂層も挟まれる。深度22.55〜23.27mには細礫混じりシルト質細粒〜粗粒砂層がみられ、深度23.27〜24.30mシルト〜シルト混じり細粒砂層、深度24.30〜25.00mの間は腐植質シルト〜極細粒砂層となっている。
深度20.3〜20.5m、22.8〜22.9mの腐植質部分の試料を採取し、14C年代測定を行なった。この結果深度20.3〜20.5mからは33,040±1,750y.B.P.,深度22.8〜22.9mからは>36,300y.B.P.の年代値が得られた。この結果上部の砂礫層は低位段丘U面を形成する砂礫層である可能性が高いことが明らかとなった。また、下位の砂・シルト互層はトレンチ内のG4層〜G8層に対比される可能性も考えられる。