また、この断層の西側延長において変位の見られない段丘面を形成する堆積物の年代測定を行い(SS−101)8,330±60y.B.P.の年代値を得た。台山断層の山側のものは約9,000年
〜8,000年の間に活動した可能性が高く、これ以降に形成されたの堆積物や地形に変位が見られないことから、この区間の断層は大笹生トレンチで確認された最終活動時期には活動していない可能性が高い(図3−2−9)。
ピット1−2はLV段丘面の急傾斜帯の上側で掘削を行った。ピット内の地層は表土の下は上位よりA・B・C層の3層に区分される段丘堆積物よりなる(図3−2−10)。A層は礫層からなり、亜角〜亜円礫である。基質は淡褐色のローム質シルトからなる。B層は淡褐色極細粒〜極粗粒砂砂層からなり、礫混じりの薄層を挟在する。下部はラミナが発達する。C層は亜角〜亜円礫からなる礫層からなる。基質は淡褐色〜赤褐色の細粒〜中粒砂からなる。B層中から炭化木片を採取し、14C年代測定を行い7,090±60y.B.P.の年代値を得た。