・発生する場所:今回の調査では、警固断層系が複数の地震断層のセグメントからなるかどうかについてのデータは得られていないが、トレンチでの実測から得られた一回の変位量Dと、断層の長さLの両方から、各々想定した地震規模がほぼ同程度であることからみて、警固断層の総延長が活動すると考えるのが妥当であろう。
・地震の規模:発生する地震の規模は、マグニチュード7程度と考えられる。
・発生の時期:断層の活動間隔が、約15,000〜約26,000年であり、最新活動時期が約16,000〜約5,000年であるから、次の活動までの時間は約−1,000〜約21,000年となる。このように、現在の資料では評価に幅があるため、次の断層活動の時期については、判断が下せるものにはなっていない。今後の調査で、最新活動時期や活動間隔がさらに明瞭になり、次の活動時期の予測がより明確になると期待する。
なお、図4−5−4に示すように、警固断層系の近傍では、近年もマグニチュード4程度以下の地震が生じているが、このようなマグニチュード6程度以下の地震活動については、今回のような調査方法では検討対象とはならない。