(3)福岡市南区井尻−春日市春日公園付近〔文献Eの春日断層の北部〕

県道31号線の南西側に沖積面を変位させている低断層崖らしきリニアメントを断続的に認定した。自衛隊福岡駐屯地西方より南側では、西側の丘陵と東側の低地部の境界がリニアメントとして追跡できるが、断層崖としては認定が難しくなる。

井尻付近では、この断層崖を挟んでボーリング調査及び浅層反射法探査を実施したが、明瞭な上下方向の変位成分をもつ断層としては確認できなかった。

周辺の既存ボーリングの情報から見て、おそらく断層本体は、今回認定したリニアメントのやや南西側に位置するものと思われる。断層の性状については未確認である。

この地域については、文献B、C、Fでも断層が認定されている。ただし、文献Fで一部が「やや不明確」とされているように完全に連続したものとはみられていないようである。