なお、この地域とCとの間には、那珂川沿いに沖積面が広がっている。文献Bでは、この部分にも断層が認定されており、文献CではA地域からの連続として伏在断層が認定されているが、文献Fでは断層は認定されていない。今回の調査でも那珂川沿いの低地部には明瞭な断層崖は確認できなかった。
※1 文献Gにおいても断層想定位置で東西方向に5m離れた2孔のボーリングで基盤の上限深度が53m東側に低下していることが示されている。これを正断層として解釈すると傾斜80゜と、極めて高角のものになる。むしろ逆断層と考える方が解釈しやすいと思われる。
※2 2章で述べたように、地形面としては現河床から1〜3mの比高をもって広く分布しているが、時代については完新世に形成されたものかどうかは確認できていない。後期更新世に形成された面である可能性もある。