(2)春日市〜大野城市〜太宰府市大佐野
春日市北部では、県道31号線の南西側に沖積面を変位させている低断層崖らしきリニアメントが断続的に認定された。自衛隊春日駐屯地から春日公園にかけては、南西側の丘陵地と北東側の沖積面の境界が直線状に延びており、断層はこの付近を通ると推定される。九大研究所付近から大野城市青葉台にかけては、北方の断層の延長部に丘陵地内の小直線谷・鞍部の連続としてリニアメントが認められる。また、東側のJR大野城駅付近から南東方向に向かって、丘陵地と沖積面ないし低位段丘面との境界付近の低位段丘面中に、断続的に連続する低崖がリニアメントとして認められる。青葉台付近から太宰府市の大佐野中学校南方にかけては、このようなリニアメントが2〜4条平行して認められる。さらに南方には、これらのリニアメントの延長部に低位段丘面を変位させている北西−南東方向の低崖が認められ、丘陵地内の北西−南東方向の細長いグラーベン状の凹部へ続いている。この部分には低位段丘面に撓曲らしき構造も認められており、かなり確実に活断層による変位地形と考えられる。