図3−5−1に示された水縄断層系の活動イベントの層位と年代値から、各イベントの年代は次のように解釈される。
時 代
・イベント1: 1,300年BP
・イベント2:24,000年BP以降12,000年BP以前
・イベント3:24,000年BP頃
・イベント4:25,000年BP以前
このようにイベント1、3の時代がほぼ確定していると考え、ほぼ等時間間隔でイベント2が生じたと想定すると、活動間隔は12,000年程度となる。
また、活動間隔は次式Bによって求められる。
R=D/S−−−−−B
R:活動間隔
D:1回の変位量
S:平均変位速度
前述のD(=2.1m)、SをBに代入すると
S= 5〜70p/1,000年 → R= 3,000〜42,000年
S=10〜20p/1,000年 → R=10,000〜21,000年 となる。
Sの値に幅があるものの、この結果は上記の評価と概ね整合している。特に
S≒20p/1,000年を採用すると、R≒11,000年となり、上記の値とほぼ一致する。よって、断層活動の間隔としては、12,000年という値は、ほぼ妥当なものと思われる。