2−5−10 将来の地震活動

今回の検討で得られた上記のパラメーターからみると、将来西山断層系で生じるであろう地震は、次のようになる。

・発生する場所:今回の調査では、西山断層系が複数の地震断層のセグメントからなるかどうかについてのデータは得られていない。ここでは西山断層系の総延長が活動すると考える。

・地震の規模:発生する地震の規模は、マグニチュード7程度と考えられる。

・発生の時期:断層の最新活動時期と活動間隔の評価から、次に発生すると想定される地震活動の時期について検討すると、前述のパラメーターの値より、(活動間隔−最新活動時期)の値は、少なくとも50,000年以上となる。

よって、西山断層系の活動によるマグニチュード7程度の地震の差し迫った発生の可能性は小さい。なお、図2−5−2に示したように西山断層系の近傍では、ごく最近もマグニチュード3程度の小規模な地震の発生が記録されているが、このようなマグニチュード6程度以下の地震活動については、今回のような調査方法では検討対象とはならない。