(1) 探査結果断面図
本調査によるボーリング、トレンチ検査結果をふまえ、既存のボーリング及び物理探査データを参考に、今回の物理探査データの各種処理パラメーターの設定を再検討する。その結果得られた2つ以上の断面図の比較検討により、最良と考えられる最終的な設定値(反射面位置・比抵抗値分布等)を求めるとともに、地層境界、断層等を書き加えた解釈断面図を作成する。
(2) 断層位置の検討
各種物理探査結果並びにボーリング調査結果により、活断層の位置及び可能ならば変位量を推定する。また、ボーリング調査結果との対応を検討するとともに手法毎の比較も行う。
(3) 地質柱状図
本調査によるボーリングデータについては、ボーリング柱状図を編集し、年代測定値、テフラの同定、微化石分析結果等を盛り込んだ縮尺 1/100の地質柱状図を作成する。
(4) 地質断面図
既存のボーリングデータを含めたすべてのボーリング柱状図をその位置と深度に合わせて並べ、対比することにより、地下地質断面図を作成する。断層に直交する方向に2断面程度とする。なお、断面図の縮尺は地層状況により適宜決定する。
(5) 等深線図
既往のボーリング柱状図をもとに、沖積層の基底深度等、広域に追跡できる
基準面の深度を、縮尺 1/10,000あるいは1/25,000 の地形図上に表現した等深線図を作成する。
(6) トレンチ法面解釈図
トレンチ調査については、縮尺1/20〜1/50トレンチ法面スケッチをもとに地層区分を行い、単層の境界,断層,イベント層準試料採取位置等を明示したトレンチ法面解釈図を作成する。
(7) 年代対比の検討
(4)〜(6)の図面作成に際し、地層対比の根拠を示すとともに、テフラや考古遺物による年代と14C年代値との間に矛盾や問題点はないか検討する。
また、どの年代の地層が断層によってどれだけ変位しているか、それぞれの断層毎に検討し、断層の変位速度とその地質学的時間における変化を検討する。
さらに、断層によって変位速度が異なるのか、同じ断層でも場所によってその値が異なるのか等について検討する。
(8) 活断層図
断層の位置、変位量(隆起・沈降量)や変位速度などを、縮尺 1/25,000 のストリップマップ上に併せて表示する。