一連と解釈された反射面が、測線の途中で基盤岩と砂礫層に対比されたことから、特に測線中央付近のフィルターパラメータや速度解析を見直して再解析を行った。深度変換は、付近にPS検層結果等がないため、P波測線で得た速度データおよび速度解析結果や地層境界深度を参考に行った。再解析した結果、振幅強度をカラー表示した反射断面を図2−14に示す。
また、再解析結果やボーリング結果をもとに解釈した結果を図2−15に示す。測線中央付近で振幅の強い東側の反射面(緑色の線)は急激に西側に傾斜し、また、その反射面に、同じく振幅の強い西側の反射面(赤色の線)がアバットしている。さらに、測線中央付近には、明瞭ではないが、急角度に東傾斜した反射イベントが認められる。このようなパターンから、当該部にf−1およびf−2の2条の断層を推定した。
反射断面からは、第四紀層の基底深度は西に向かって急激に深くなり、f−1を境に西側に基盤岩、東側に第四紀層の分布が予想されるが、U層より上位の第四紀層中には明瞭な断層変位は認められない。